コラム
マンションと似ているようで、実は前提が少し違う団地リフォーム。
築年数が経っている住戸も多く、構造や設備の条件によって「できること」と「難しいこと」があらかじめ決まっている場合があります。思い通りに間取りを変えられなかったり、給湯器の交換に制限があったりと、計画の段階で迷うことも少なくありません。
だからこそ大切なのは、理想を先に描くことよりも、今の住まいの状態を一つひとつ丁寧に確認すること。今回のコラムでは、団地ならではのポイントを分かりやすく整理しながら、無理なく進めるための考え方を、地域密着で住まいのご相談に向き合ってきた視点からお伝えします。
団地リフォームは「構造」と「築年数」を前提に考える
団地リフォームを考え始めたときに、まず意識したいのは「どこを変えたいか」よりも、「今の住まいがどんな状態か」を知ることです。
団地は築40年、50年を超えている住戸も多く、建てられた当時の基準でつくられています。見た目はまだ使えそうでも、配管や電気まわり、断熱性能など、目に見えない部分は少しずつ年数を重ねています。
例えば、水まわり。
キッチンや浴室を新しくすることはできますが、その奥にある配管が古いままだと、後から不具合が出ることもあります。せっかくきれいにしたのに、また工事が必要になるのは避けたいところです。
また、団地では給湯器の設置に条件がある場合もあり、機種や設置方法をしっかり確認する必要があります。思っていた通りに交換できないケースもあるため、事前のチェックがとても大切です。
そしてもう一つ大きいのが、構造の特徴です。
団地は壁式構造が多く、抜けない壁があります。そのため、「ここを取り払って広くしたい」と思っても、思い通りに間取り変更ができないこともあります。空間に余裕が少なく、水まわりの位置も動かしにくい場合があるため、理想のプランをそのまま当てはめるのではなく、今の住まいの枠の中でどう整えるかを考えることがポイントです。
団地リフォームは、まず“前提を知ること”から始まります。
できることと難しいことを整理するだけでも、無理のない方向性は見えてきます。焦らず、今の状態を確認するところから進めていきましょう。
間取り変更は「できる前提」で考えすぎないこと
団地リフォームでは、「間取りも変えたい」というご相談をよくいただきます。
リビングを広くしたい、和室をなくして一体感のある空間にしたい、という声は多いのですが、団地では“必ずできる”とは限らないという前提を知っておくことが大切です。
団地は「壁式構造」が多く、建物を支えている壁は取り払うことができません。
見た目では区別しにくいのですが、その壁が構造上重要な役割を担っている場合もあるため、「なくせば広くなる」と思っても、実際には撤去できないケースがあります。
また、団地はもともとの間取りがコンパクトに設計されていることが多く、空間に余白があまりありません。梁やパイプスペースの位置によって、家具の配置や動線が制限されることもあります。さらに、水まわりの位置は大きく動かせない場合が多く、キッチンや浴室の移動が難しいケースもあります。
そのため、団地リフォームでは「理想の間取りをつくる」という考え方よりも、「今の間取りをどう活かすか」という視点がとても大切になります。壁を取らずに工夫できるレイアウトを考える、収納や動線を見直す、そうした小さな工夫の積み重ねが、暮らしやすさにつながります。
間取り変更は、できる・できないの二択ではありません。
まずは「どこまで無理なくできるのか」を確認し、その中でどう暮らしやすく整えていくかを考えることが大切です。大きく変えなくても、少しの工夫で使い勝手は変わります。
団地リノベーションの経験が豊富な業者であれば、構造や特性を踏まえたうえで、現実的なレイアウトの工夫を提案してくれます。間取りや配置で悩みすぎず、まずは気軽に相談してみることをおすすめします。
団地リフォームの優先順位は「整える」発想で考える
団地リフォームでは、「全部まとめてきれいにしたい」と思いがちです。
ですが、築年数や構造の特性を踏まえると、一度に大きく変えるよりも、順番を決めて整えていくほうが無理なく進められます。
■ まずは生活を支える“設備まわり”から
最初に確認したいのは、給排水管や給湯器などの設備です。
普段は見えない部分ですが、毎日の暮らしを支えている大切なところです。見た目を先に整えてしまうと、後から設備トラブルが起きた場合にやり直しが必要になることもあります。団地では給湯器の設置条件があるケースもあるため、早めに確認しておくと安心です。
■ 次に、快適さを左右する“断熱や窓まわり”
団地は断熱性能が今の基準より低いこともあり、冬の寒さや結露に悩まれる方も少なくありません。
内窓の設置やすきまの調整など、大きな間取り変更をしなくても改善できることはあります。毎日の体感が変わる部分は、満足度につながりやすいポイントです。
■ そのうえで、内装やデザインを整える
壁紙や床材の張り替え、収納の見直しなどは、空間の印象を大きく変えてくれます。
ただし、土台となる部分を確認したあとに進めることで、無駄のない計画になります。順番を意識するだけでも、安心感は大きく変わります。
団地リフォームは、「全部やる」よりも「順番に整える」という考え方が向いています。
今すぐ必要なことと、将来整えたいことを分けて考えながら、一歩ずつ進めていく。その積み重ねが、長く安心して住み続けるためのリフォームにつながります。
まとめ
団地リフォームは、「古いから全部変える」という考え方ではなく、今の住まいをどう活かしながら整えていくかを考えることが大切です。
構造や設備の条件を理解せずに進めると、思い通りにいかないこともありますが、前提をきちんと整理すれば、無理のない道筋は見えてきます。
ホームプラスでは、団地ならではの特性を踏まえながら、できること・難しいことを丁寧にお伝えし、ご予算やこれからの暮らし方に合わせたご提案を行っています。
間取りや設備で迷ったときは、一人で悩まず、まずはお気軽にホームプラスへご相談ください。





